創造的活動のためのソーシャルVRワールドデザイン

Social VR World Design for Creative Activities

太田圭|M2

概要

コミュニケーションのオンライン化に伴い、3DCG空間上でアバターを介したコミュニケーションが可能なソーシャルVRサービスが注目を集めている。多くのソーシャルVRユーザーは、工夫を凝らしてアバターやワールドなどを制作している。制作物は交流会や展覧会などのソーシャルVR上で開催されるイベントを通して公開される。これらのイベントに参加した他のユーザーがその内容に触発され、新たなものを作るという触発の連鎖が見られることもある。

このような創造的活動を誘発するソーシャルVRワールドのデザインとは、どのようなものなのであろうか。また、ソーシャルVRというメディアは創造的活動においてどのような役割を果たしているのだろうか。

以上の内容を明らかにするために、メディア・ビオトープという概念に着目した。ビオトープは、大小さまざまな生物の暮らしを支える場所のことを指している。この場所は生物の暮らす場所を作るだけでは成立せず、生物がビオトープ間を往来し、相互に関係性を築くことで豊かな生態系が形成される。これはメディア・ビオトープも同様である。豊かな情報環境を成立させるためには、メディアを作るだけでなく、それらをつなぐ仕掛けを作ることが重要な要素になっている。この仕掛けを作ることにより、創造的活動を促すことが可能になる。

そこで本研究では、ソーシャルVRワールドを制作・運用し、メディア実践に取り組む「#FUN_VRプロジェクト」を実施する。公立はこだて未来大学内で行う活動を中心にさまざまな活動をソーシャルVR空間上で展開して行い、コミュニティ内外の人々をつなぐことを目指す。加えて、これらの活動で得られたメディア特性、人々のつながりに関する知見を記述する。以上の活動を通して、①ソーシャルVRが持つメディアとしての機能、②コミュニティ内外で活動する人々の間に生まれる相互作用のメカニズムに関する知見を得る。

#FUN_VRプロジェクトの紹介

こちらのページからご覧ください。

#FUN_VRへのアクセス

VRChat:https://vrchat.com/i/owin-phonepopinjay-9f78f
cluster:https://cluster.mu/w/1c05a8dd-ccc4-4d4a-87bf-76ccbc89e6fa